
土地家屋調査士の皆様、日々の煩雑な事務作業や案件の進捗管理において、「システムの動作が重い」「目的のファイルを探すのに時間がかかる」といった課題を感じていませんか?
当サイト「geminic.net」では、生成AIやGoogle Workspaceを活用した業務効率化を発信していますが、今回は当事務所の要となる「RoadBoundarySystem(道路境界明示システム)」の大規模リニューアルについてご報告します。
これまでのGoogle Apps Script(GAS)やスプレッドシートへの直接入力に頼っていた旧環境から脱却し、モダンで拡張性の高い完全なWebアプリケーションへと統合・進化しました。本記事では、その主要なアップデート内容と、それがもたらす業務効率化のインパクトについて解説します。
1. Firebase導入による爆速のリアルタイム動作
バックエンド(裏側のシステム)にFirebase (Cloud Firestore)を導入したことで、最大の課題であった「GASの重い読み込み・処理待ち時間」が完全に解消されました。
※Firebaseとは:Googleが提供するアプリケーション開発プラットフォームです。データのリアルタイム同期に優れており、高速なデータベース処理を実現します。
このアップデートにより、複数人が同時にシステムを操作・編集しても、リアルタイム(即座)にお互いの画面へデータが同期・自動反映されるようになり、サクサク動くストレスフリーな環境を実現しました。
2. 各種報告書の「自動PDF化」と「一括印刷」
「請書」や「業務完了報告書」等の書類作成ロジックをシステム内部に直接組み込みました。
案件の一覧画面からチェックを入れた複数案件を、「一括で連続PDFプレビュー化」し、そのまま印刷することが可能です。これにより、毎日の事務作業や帳票発行業務にかかる時間が圧倒的に短縮されています。
3. Googleドライブ連携と案件専用フォルダの自動生成
システムの「新規案件登録」と同時に、社内の共有Googleドライブ内へ「その案件専用のフォルダ(整理番号+案件名)」をバックグラウンドで自動生成する仕組みを構築しました。
案件一覧画面にある「フォルダアイコン」を押すだけで、該当マターの図面や写真が格納されたドライブへワンアクセスで到達できます。手作業でのフォルダ作成や、ファイルを探す手間がゼロになります。
4. スマートな「現場チェックリスト」と進捗連動機能
データベース内に、関係土地の所有者一覧や書類の回収状況など、案件ごとの詳細なチェックリストを保持できるようになりました。
「誰のどの同意書が必要か」「現在どこまで提出されているか」を直感的なボタンカラーで管理できます。さらに、進捗の変化は自動的に全体のパーセンテージバーとして可視化されるため、タスクの抜け漏れを未然に防ぎます。
5. セキュアなログインと「役職別ポータル」の導入
セキュリティと利便性の向上のため、すべてのスタッフにGoogleアカウントでのログイン機能(Auth認証)を導入し、セキュアなアクセス権限管理を実現しました。
※Auth認証とは:Googleアカウントなどの既存の信頼できるIDを用いて、安全にログインを行う仕組みです。
- 管理者:すべての案件を俯瞰・指揮管理できる「管理マスター画面」へ誘導
- 各担当者:自分が担当している案件だけにフォーカスできる「個別優先ポータル」へ誘導
このように、それぞれの役職に最も適した初期画面が自動表示されるよう最適化されています。
6. スマートフォン・タブレットからの現場特化アクセス
UI・UX(画面デザインと操作性)を抜本的に見直し、パソコンでの使いやすさはもちろんのこと、スマートフォンやタブレットからのアクセスにも完全対応(レスポンシブ対応)しました。
現場用の端末からでもミスタップしにくいボタン設計やカード型のレイアウトを採用しています。現場からの写真アップロードや、外出先での急ぎの進捗確認など、多様で柔軟な働き方をダイレクトに支援します。
まとめと結論:DXの第一歩は「待機時間・探す時間」の削減から
今回のV1.4以上のアップデートにより、RoadBoundarySystemは単なるデータ管理ツールから、土地家屋調査士業務を強力に推進するプラットフォームへと進化しました。
「システムの待機時間」や「ファイルを探す時間」といった見えないコストを削減することこそが、DX(デジタルトランスフォーメーション)の確実な第一歩です。
今後も現場のリアルなニーズに応じた機能追加を、この強力な新基盤の上で迅速に展開していきます。自社のシステム化やGoogle Workspaceの連携活用にご興味のある方は、ぜひ当サイトのコンサルティングサービスもご検討ください。